2011年2月15日火曜日

モバイルプロモーション、変革時代到来!

2010年2月に電気通信事業者協会が発表したモバイル端末累計契約数は1億1,151万5,200件に上り、この数字は前月の2010年1月の数字を0.4%上回る結果となった。総務省統計局発表の2010年3月の総人口概算値から契約者比率を計算すると、日本の人口の87.6%がモバイルを契約していることとなる。

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仮にモバイルの契約者が生産年齢人口(15?64歳)のみとした場合、契約者比率は137.3%となり、3人に1人が2台以上のモバイル端末を契約していることとなる。こうした普及状況から見ると、モバイルを利用したプロモーションは非常に有利に思われる。

しかし、モバイルを使用した消費傾向には偏りがあるため、一部商品やサービスに限られ、多くの企業がターゲットとしている市場から考えると範囲が狭いという背景から、モバイルを利用したプロモーション手法は有効な手段とは言えなかった。

株式会社インプレス R&D、ケータイ白書2010の「性年代別 コンテンツ及び Web サイトの利用頻度」のデータによると、モバイルから Web サイトを閲覧する利用頻度は年代によって大きな乖離があり、1週間で5回以上コンテンツや Web サイトを閲覧すると答えた割合が最も多い年代は10代、次いで20代と年代が上がるにつれモバイルからのコンテンツや Web サイトを利用する頻度は下がる。

つまり、若年層向けプロモーションにのみ強みを発揮するのがモバイルであったのだ。また、総務省統計局の家計調査では、年齢と支出価格は比例していると言え、マネタイズのできているモバイルサイトは一握りである状況は極めて明らかである。

実際、現場担当者へのヒアリングにおいても、モバイルは高価格商品や企業向け商品のプロモーションに対して不向きであるという意識が強かった。

ただし、多くの市場で消費をリードしているのは、トレンドに敏感で自己投資のまっ最中である20代から40代であることは言うまでもないだろう。中でも、ビジネエグゼクティブ層は、他の消費者と比較すると可処分所得が高い傾向にある。彼らは M2-F2の層といったレンジに多く存在し、プロモーション担当者は、彼ら消費リーダーへのアプローチ手段としてなかなかモバイルを有効活用できないというジレンマを抱えていた。

しかし、iPhone を代表とするスマートフォンの登場と普及拡大によってその状況に大きな変化が起こり始めた。特に注目したいのは、2008年7月の発売開始以来、短期間で急速に普及している iPhone である。

その普及台数は2009年時点で200万台を突破、2010年では300万台となり、「クリティカルマスに達したのでは?」などと噂されている場面に遭遇することが増えた。

特筆すべきは、今までのモバイルユーザーとは大きく異なる消費者属性である。iPhone などのスマートフォン向け広告配信プラットフォームを提供するアドモブと日経 BP コンサルティングの共同調査によると、iPhone 利用者の平均年齢は39.3才となり、50%以上が年収500万円以上である。

これまで「ターゲットではない」と諦めていた彼らに対しては、スマートフォンをプロモーションツールとして利用することで、いっきにロックオンすることができるのだ。

さらに iPhone 所有者の職業別調査では、多くが会社員や会社役員、経営者といった、いわゆるビジネスパーソンやエグゼクティブ層であるという結果となる。また、株式会社インプレス R&D、ケータイ白書2010「スマートフォンの用途」によると、所有者の利用用途における35.2%が「個人利用」と「業務利用」を兼ねており、iPhone はオンビジネスとプライベート双方のパートナーとなっていると言っても過言ではない。

モバイルプロモーションの有効性はなんとなく分かってはいるが、「企業向けサービスだから縁がない」や「高価格サービスだからモバイル上では反響がない」などと考えていたプロモーション担当者にとって、これは朗報ではないだろうか。

実際に様々な iPhone アプリを利用してみると、ゲームや映画といった一般ユーザー向けサービスだけでなく、不動産や高級外車の販売サイトなどの広告を目にする。

米調査会社 RBC Capital Markets の調べによると、米国では2011年にスマートフォンの販売台数が PC を上回るとの予測データも発表されており、スマートフォンを利用したプロモーションがさらに今後加速することは明確である。今後さらにスマートフォンの契約者が増加する環境下において、PC?モバイルのプロモーションインフラの変革時代が本格的に到来したといっても過言ではないのであろうか。

(執筆:アウンコンサルティング株式会社)

記事提供:(((SEM-ch))) 検索エンジンマーケティング情報チャンネル

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引用元:RMT(リアルマネートレード)専門サイト『RMTワンファースト』

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